低音を何とかする

曲をアレンジしてミックスするときの話です。
まあ最近はあまりやってませんが、たまに需要があるので。

低音が多いと歌のはいるすきまが無くなってしまいやすいです。

まず、交通整理をします。

  • PAできないほど低い
  • 強弱がなくずっと鳴っている
  • 他のパートと音量、音程ともかぶっている
ようなものを弱めたり、なくしたりするだけでかなりスッキリします。

次に埋もれがちの楽器(たとえばBass)を、attack time遅めのコンプレッサーでアタックを残しつつサステン、リリースだけ音量を下げる、というようなことをします。
コンプレッサーをかけてみた動画。


同時に、アタックを歪ませて音色に特徴を持たせることで、小音量でも目立つようにします。歪ませてみた動画。
ベースアンプやトランス式のDIの感じのシミュレートです。ヘッドホンじゃないとわかりにくいかも。
真空管の歪みとトランスの歪みをぐりぐりしてみました。
TUBE側で振幅を制限しつつソフトな(ハードにもできる)歪みを加え、Transformer側でトランス特有のヒステリシスによる歪みを加えています。

両方いっしょにかけてみた動画。


曲調やジャンル感もありますので程々に。

まあ、打ち込みだとついつい有り物をそのままつかっちゃいがちだけど、低音は低音だけじゃないんだよ、というのがわかっていただければ。

ちなみにDAWはTracktion7、プラグインはSonicBirth1.3.1で作ったVSTプラグインです。
SonicBirth1.3.1は、もう開発してないし、ディレイ廻りに不具合があってノイズを出すので最近はあんまり使いませんが、まだ使ってるよ、自力で使えるようにできるよ、という人のために置いておきます。
dComp6.sbc
SATURA.sbc

※ トランスの機能はかなりなんちゃってです。
SonicBirth1.3.1にはフィードバックや記憶を上手に扱う方法がないので、別の方法でヒステリシスを実現してます。
細かいところでは現実のトランスと挙動が違ってるかもしれませんが、そこは大目にみてください。





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