一種の流行り言葉で、何年後かにこれを読んだ人は何のことかわからないでしょうが...
いえ、言葉通りの意味です。
舞台の仕込みも佳境に入り、劇場入りして作曲家の先生がいらした時のことです。
本番通りにワイヤレスマイクを付けて曲をあたりました。
先生 一聴して「声が全体的に痛いんですけど、これって何とかなります?」
「わかりました」と返事はしたものの、何の事を言ってるんだろう?ちょっと聞いてみる。
「音楽はどうですか?」「そっちは問題ありません。声を張ったとき痛いっていうか...」
「特に誰、っていうのありますか?」「いえ、全体的に」
その時になぜか、圧縮されて海苔になって送られてきた曲のファイルのことが頭に浮び、ひらめいた。「ああそうか」
全員のマイクのコンプのSoft Kneeをひとつ上げて「これでどうです?」
「そうそう、全然良くなりました。この方向でおねがいします。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「都会じゃ今、大体こんな感じです。」
「そうなんですか?」...以下略
超大雑把に言うと「大きな声も小さな声も同じ音量で聴きやす」い方向に調整して欲しいということでした。
専門家の諸兄の世相を憂える声が聞こえてきそうです。それは置いといて...
文字にして振り返ってみると、これって最初からコンプのことじゃん!コンプのことしか言ってねえじゃん!と思えるのですが、その時その瞬間はいろんなことを考えるわけです。
どれも可能性があるし、短い時間の中で結果を出さないといけない...
「音が痛い」って言われると、ついEQに手を伸ばしません? もちろん、その可能性もあります。今回は違いましたけど。
人により表現はさまざま。ついつい、もっと分りやすい指示が欲しい、と思ってしまうのですけど、リクエストする側はもとより音響の専門家ではないのでそれは無理な注文です。
短い会話の中で状況を共有しつつ情報を補足し、あとは忖度して選択肢を絞り試行錯誤するしかないのだと思います。
このケースは、幅はあるが比較的わかりやすいリクエストを戴いて、かつ比較的早く解決できたという点では特殊です。
なかなかありません。
いえ、言葉通りの意味です。
舞台の仕込みも佳境に入り、劇場入りして作曲家の先生がいらした時のことです。
本番通りにワイヤレスマイクを付けて曲をあたりました。
先生 一聴して「声が全体的に痛いんですけど、これって何とかなります?」
「わかりました」と返事はしたものの、何の事を言ってるんだろう?ちょっと聞いてみる。
「音楽はどうですか?」「そっちは問題ありません。声を張ったとき痛いっていうか...」
「特に誰、っていうのありますか?」「いえ、全体的に」
その時になぜか、圧縮されて海苔になって送られてきた曲のファイルのことが頭に浮び、ひらめいた。「ああそうか」
全員のマイクのコンプのSoft Kneeをひとつ上げて「これでどうです?」
「そうそう、全然良くなりました。この方向でおねがいします。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「都会じゃ今、大体こんな感じです。」
「そうなんですか?」...以下略
超大雑把に言うと「大きな声も小さな声も同じ音量で聴きやす」い方向に調整して欲しいということでした。
専門家の諸兄の世相を憂える声が聞こえてきそうです。それは置いといて...
文字にして振り返ってみると、これって最初からコンプのことじゃん!コンプのことしか言ってねえじゃん!と思えるのですが、その時その瞬間はいろんなことを考えるわけです。
- 音が大きすぎる?
- EQがうまくいってない? GEQ?それともチャンネルPEQ?
- そもそもスピーカの配置に問題がある?
- ヘッドアンプをまだ決めきれてない...
- -> なのでコンプも決めきれてない。効きもバラバラ。そのせい?
- -> なので操作も定まってない。ふわふわしてる。そのせい?
どれも可能性があるし、短い時間の中で結果を出さないといけない...
「音が痛い」って言われると、ついEQに手を伸ばしません? もちろん、その可能性もあります。今回は違いましたけど。
人により表現はさまざま。ついつい、もっと分りやすい指示が欲しい、と思ってしまうのですけど、リクエストする側はもとより音響の専門家ではないのでそれは無理な注文です。
短い会話の中で状況を共有しつつ情報を補足し、あとは忖度して選択肢を絞り試行錯誤するしかないのだと思います。
このケースは、幅はあるが比較的わかりやすいリクエストを戴いて、かつ比較的早く解決できたという点では特殊です。
なかなかありません。
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