LEDで蛍光灯を作る 1

いやいやLEDで蛍光灯は作らないでしょう普通は。

来年に再演する舞台なんですが、前やった時は蛍光灯をたくさん(70本くらい?)使ったのでした。
今回はツアーなので、

  • 重い
  • 壊れる
  • 鉄の灯具がワイヤレスマイクの電波を遮る
  • 点灯管のノイズがすごい。ワイヤレスマイクがバツっていう

持って歩くのは大変だし、ワイヤレスマイクに与える影響がはんぱない。
何か代りになる良いものないかねーといいながら数ヶ月...
このままだとかなり情けないことになりそうだと思い、とりあえず、LEDでできないかなと試作してみました。

蛍光灯の特徴は

  • ばらばらに点く(グロー式の点灯管の場合。)
  • ちらつく
  • 古くなると点いたり消えたりする

この辺のことはArduinoを使えばまあできるとして、一番の問題はこの大掛かりなシステムをどんな形で作るかということです。

最初に考えたのは、ひとつのコントローラでDMXを受信して、個々の(あるいはグループ化された)蛍光灯風LEDを調光する、というもの。正攻法です。
通常のDMXでLED調光するのと同じで、やりようによっては、きめこまかい調光ができるメリットがある反面、

  • コントローラがダメになれば全部点かなくなる
  • 細かく操作しようとするとDMXチャンネルをたくさん使ってしまう
  • 安全のため、信号部とスイッチ部を電気的に分離しなければいけないので造りが若干複雑
  • 個々の 灯体に個別に給電するので配線が多くなる

デメリットが多いです。

DMXを使うのはやめて、蛍光灯そのものをまねることにしました。
AC100vを送れば点いて、切れれば消える。シンプルです。
Arduinoで実験。とりあえず5本分作ってみました。
Arduinoの出力でそのままLEDを光らせています。
毎回、起動時間、順序が違います。
ちらちらしたり、時々消えるのもプログラムされた動きです。
動画ではわかりにくいですが、50Hzで80%(明るい時。暗い時は20%)のデューティー比でPWM変調してます。

実際の1/10(だったらいいな)のサイズで作ってみました。これでLED、素子、配線の発熱の様子や光り具合を観察します。
LEDテープというものをプラダンに貼ったものです。
電流が多く流れるので配線が各所太く頑丈になってます。
あまり発熱もなく、このままいけそう。

ジャンクのベニヤ板に穴をあけてそれっぽく立ててみました。

プラダンで覆ってます。拡散フィルタのかわりです。目玉は見えるが見ようによっちゃ気にならない?

照明さんに見てもらったところ、チカチカしたいとのこと。

チカチカを組み込んだバージョン。

切ったとき、全体一緒に消えます。Arduinoが生きているうちにスイッチを入れれば、全体一緒に点きます。

ATtiny85に交換。
Arduinoは高い(純正品は約¥3500~)ので量産化には難あり。能力のほとんどを使ってないのでもったいない。
ATtiny85はちょうどいいし、なにより安い(¥160くらい)。
同じプログラムだが、ちらつきが荒っぽい感じ。これも味があって良い。
切れたときにフラッシュするのはLEDが切れる前にATtiny85が停止するためと判明。電源の持ち具合の問題。次のバージョンでは改善できる。

ブレッドボード最終バージョン。
今までわかったことを元に、一枚のブレッドボードに全部ならべてみました。
直点灯スイッチをつけました。ATtiny85がダメになって点灯しない場合は取りあえずこれで点灯できます。

to do:
実際の小出力(5A程度)のAC100v/DC12vアダプタで発熱、スイッチオフ後の持ち具合を観察。
量産化に向けて基板化。まずはユニバーサル基板で作ってみる。

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